JAバンク神奈川(神奈川県下JAと神奈川県信用農業協同組合連合会)では、農業と地域社会に貢献するため、平成25~27年度JAバンク神奈川中期戦略に基づき地域密着型金融の推進に取組んでおります。
今般、平成27年度の地域密着型金融の取組状況について取りまとめを行いましたので、ご報告いたします。
JAバンク神奈川は、地域における農業者との結び付きを強化し、地域を活性化するため、次の取組みを行っています。
JAバンク神奈川は、各種プロパー農業資金を提供するとともに、農業近代化資金や日本政策金融公庫資金の取扱いを通じて、農業者の農業経営と生活をサポートしています。
平成28年3月末時点のJAバンク神奈川の農業関係資金残高(注1)は農業資金残高開示より9,688百万円、日本政策金融公庫等の受託貸付金(注2)残高は農業資金残高開示より2,265百万円を取扱っています。
(注1)農業関係の貸出金とは、農業者および農業関連団体等に対する貸出金であり、農業生産・農業経営に必要な資金や、農産物の生産・加工・流通に関係する事業に必要な資金等が該当します。
(注2)JAバンク神奈川が農業者の窓口となり、日本政策金融公庫などの貸付金の受託取扱いを行っています。受託貸付金残高には、JA転貸分を含みます。
JAバンク神奈川は主要な農業関係の制度資金である、農業近代化資金や日本政策金融公庫資金の取扱いにおいて県内でトップシェアとなっています。
JAバンク神奈川では、地域の農業者との関係を強化・振興するための体制整備に取組んでいます。
JAでは、本支店の農業融資担当者が営農・経済部門と連携し、農業融資に関する訪問・資金提案活動を実施しています。また、県内13JAの本店には担い手金融リーダー名簿より15人の「担い手金融リーダー」が設置され、支店の活動をサポートしています。
信連では、JAにおける農業融資機能の強化に向けた取組をサポート(農業者からの相談のバックアップ、JAとの協調融資など)しています。
JAバンク神奈川は、担い手をサポートするため、ライフサイクルに応じて、次の取組みを行っています。
JAバンク神奈川では、新規就農者の経営と生活をサポートするため、就農支援資金などを取り扱っています。
JAバンク神奈川では、負債整理資金の対応にあたり、特別融資制度推進会議を通じて関係機関と協議するなど、農業者の経営再建に向けて取組んでいます。
(注)期初経営改善支援取組先および債務者区分は平成28年3月末時点でのものです。
(※)JAからの報告は無いが、本会取引先の「岩沢ポートリー」が該当する。
JAバンク神奈川では、地域社会へ貢献するため、次の取組みを行っています。
県下JAは生産資材の高騰や価格変動、低温凍霜等により経営に被害を受けた生産者を支援するため、災害対策窓口を設置したほか、災害対策資金の創設や個別融資先の経営状況に応じて償還条件の緩和等に対応しました。
(単位:件、百万円)
JAバンク神奈川では、農業および地域社会へ貢献するため、県内の子どもたちに補助教材を贈る「教材本贈呈事業」および食農教育などに対して費用助成を行う「教育活動助成事業」を実施しています。
平成27年度の「教材本贈呈事業」では、県内の全小学5年生(900校、約8万人)に対して補助教材「農業とわたしたちのくらし」を贈呈しました。
さらに、平成24年度より特別支援校や特別支援学級の子どもたち向けに「特別支援教育版」も作成しており、今年度からは新たに、視覚的に農業を学べるよう教材本の内容に則したDVDも作成しています。これらの補助教材は、食農、環境、金融・経済を学ぶことができる内容となっております。
また、「教育活動助成事業」では、JAなどが県内の園児および小中学生を対象に実施する「食農教育」や「環境教育」などに対して6年間で371の活動、総額8,504万円の費用助成を行い、子どもたちの農業体験活動や環境教育を支援しています。